2018.8.28 加筆
今更これを物す意味。しかしまあ、売っている店はまだあるわけですから!
というわけで珍しく腕時計の話です。扱うは先日公式にブランド停止を明言し、それに伴い潔くメーカー在庫を叩き売った漢の中の漢、中華時計の勇ビーバレル。
今回はBB0048についてです。
まずはビーバレルというブランドそのものについて説明が要るでしょう。
ざっくり言うと「これまで舶来高級時計の専売特許だったマニアックなディテールやメカニズムを、中国生産にすることでなるべく安く時計オタクにお届け!」がコンセプト。
中国製でも企画・検品・アフターサービスは日本企業(ディンクス。フランク三浦が今の看板)が行うことで比較的安心というのも一つの売りだったでしょうか。
その理念通りにトゥールビヨン、チラねじ、ピラーホイール式クロノ、スワンネック、青焼きといった刺さる人には刺さるディテールを盛り込んだ時計を良心価格で販売していたのですが、やはりブランドとしては厳しかったらしくこのたび「一旦リセット」となりました。
そして最後に定価2,3万円で販売していた在庫を5千円で放出したわけです。
これを祭と言ってしまうのは忍びないのですが、まあ私もそれに乗じて2本買いました。
1本目がこちら。
さて、時間読めますでしょうか?
レギュレーターという機構で、時・分・秒針がばらばらに配されています。
このモデルですと長針は分で、12時位置のダイアルが時針で、6時位置が秒針ですね。
読みにくいことこの上なく、そのうえ本来は不要のⅠ~Ⅻがまるでダミーのように鎮座しているのも誤解を誘います。文字盤ミスはこの時計を語る際の鉄板ネタなのです。
クラシックなことこの上ない38㎜ケース。
エナメル文字盤も古典的で、しかもその美しさは単なる白でありながらも時計を味気なく感じさせません。
厳密にいうとこのコールドエナメルは樹脂で、ホットエナメルとは違うのですが、コールドの方とて数十万の時計にも採用されるディテールです。
ガラスも安心のサファイアガラス。尤もサファイアでなければ時計にあらずといったサファイアガラス原理主義はいかがなものかとも思いますが…
中華ムーヴの定番メーカー、シーガルの自動巻き。
ビーバレル自体にはもっと凝ったムーヴメントが多いので物足りなくも感じますが、小ぶりなのも相俟ってアクセサリーのように華奢で綺麗です。
アマゾンのレビューでは大不評の革ベルト。
まあ実際それほど良くはないのですが、この深い型押し、絶妙な赤茶はなかなか無い。
屈曲部が早くも割れそうなので耐久性は低そうですが、貶すには惜しいオーラです。
もう売り切れで買えませんでしたが、銀ケースは針が青焼き仕様。これは羨ましい…
適当に画像検索でもしていただけるといいのですが、青焼きって本当に綺麗です。
金色好きの私ですが、在庫があればこちらにしたかも。
ということで、遅ればせながらビーバレルの紹介でした。
次もう1本出て来ます。そちらは手巻きですよ!
→書きました。こちらはムーヴメントが面白い…みたいです。