2018.8.8 表題変更&改稿
リーガル-アメリカ、スコッチグレイン-イギリスと来てマドラス-イタリア。
これが国産紳士靴のパブリックイメージかつ御三家であるというのは恐らく賛成して頂けるのでは。
そしてこれについては異論があるかもしれませんが、3社の中で一番弱いというか、キワモノ的扱いなのがマドラスでしょう。事実、ネットを使ったって、あまり良質な記事がヒットしないのです。
まあメインの製法がマッケイだし、同価格帯では一段落ちると言われても仕方ないのかな。でも本当はボロネーゼやブラックラピド、そしてグッドイヤーウェルトまで駆使する面白いメーカーです。
というように、興味だけは持っていたものの買うまでは至っていなかったマドラス。
公式通販で3割引きまでしか下げないがためにお得感が無かったのが原因ですが、このたび楽天の、フューチャーロードという靴屋さんで半額になっていたので購入してみました。
やはりイタ靴好きが祟って、国内メーカーでもイタリア製を選んでしまう私です。
Francesco cimminoというロゴのものが混在しているという話ですが、これが実際製造しているファクトリー名なのでしょうか。ちなみに型番はM9070。
可也エッジの効いたデザイン。チゼルトゥです。
革はOSBA社の、多分キップ。控えめに、良識的なムラ感がありますね。
NOVA OSBAはイタリアのタンナーで、Harrisなんかが使っていたはず。
製法はマッケイで、ヒドゥンチャネル。
細かく見れば粗もありますが、どうせ履き下ろしたら気にならなくなる部分ですから目をつむりましょう。
出来ればもう少し釘が多いと見栄えがいいかもしれません。
それとゴムの部分が広すぎる…?
デザインは今時流行らないロングノーズですが、私は極端に細身のズボンは履かないので、これくらいでも違和感はない(筈)。
1枚目の写真は随分青みがかって見えますが、実際はこれよりもまだ黒っぽいくらいなのです。カジュアル使いしたいのでもっと青っぽくても良かったですね。
マドラスのサイトでは随分とアンティーク仕上げが強調されて見えましたが、全体として色味が暗いのであまり目立ちません。
ということで、初挑戦のマドラスを紹介しました。日本メーカー定番どころの中では遊び心は随一でしょう。
ただこのモデルだけもしれませんが、かなりタイト。これまで40の靴は随分履いてきましたがここまできつい40はありません。一瞬返品も頭をよぎったくらい。
内羽根であまり融通も効きませんし、なかなか快適に履ける日は遠そう。とはいえこれまであまり攻めたフィッティングをせず、きついという感覚を味わったことが無いので、たまにはこういうのも良いかも、と自分を慰めているところです。