白豕と淡雪

革靴、装い、たまに二次元。暇に飽かせて筆の赴くまま……

或る英国靴の衝撃~ホーキンス礼賛~

 「Hawkins、結構いいよネ!」こんな台詞吐かれた暁にはまともな(と自分では思っている)靴好きは苦笑するでしょう。

そして、幾らかスマートであればこう答えるに違いないのです。「ああ、水にも強いし滑りにくいし、最高のスニ…革靴だよ!」

 

私はまあ、靴好きの中でも可也浮ついた方ですからホーキンスは嫌いではありませんし、正直いつも気になっています。

もしどなたかが2万円くらいで良い革靴買いたいと言ってきたとして、おそらくプロパーならホーキンスを勧めるでしょう。

だって2万のリーガルはガラスでゴム底、セミマッケイなのに同じ価格帯のホーキンスは有名タンナーのカーフ、レザーソールでグッドイヤーウェルトなのですから。

 

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ですが今回ご紹介するのは今よりもずっと昔、ホーキンスがロイヤルワラントまで授かる厳然たるイギリスブランドだった時代のホーキンス。

 

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このロゴ、誇らしげなノーザンプトンの文字。とはいえこのロゴが付いていてもアジア生産の場合はありますが。

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内張り、ソール、すべて革で、イギリス製ですね。

その昔はエドワード・グリーン製のホーキンスもあったなんて言う話です。もしかしたらこの靴も…なんて愉快な想像をしてみたり。

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 大変な釘の数は古めかしくすら感じるディテールですね。

リフト交換の際もこのオリジナル通りにお願いしたいところ。

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爪先は可也削れていて、殆どウェルトに達しています。もとはヒドゥンチャネルだったみたいですね。

ぎりぎりウェルト交換まではいかないと思いますが、あとほんの1ミリでも削れていたら買いませんでした。

 

何せこの靴、お値段1000円ですからね!オールソール+リウェルトなんて気の遠くなるような額の修理は困ります。

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爪先の傷に注目。人によっては買うのを躊躇うレベルでしょうか?

個人的には長く履いていたら絶対付くし、ワックスかけたら問題ないだろう、くらいで気にしないようにしています。

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 履き皺のあたりに色抜けがありますね。補色すれば済むことですが、あえてそのままもいいかな。

前の持ち主の方がシューツリーを使っていたおかげで古着屋の棚でも小汚いながらピシッとした姿をしていて、ついつい手に取ってしまいました。

 

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正直、傷や擦れ、汚れも多いです。でも別に高級だったり光やすいクリームを使っているわけでもないのにこの艶ですよ。

昔の靴はクオリティが高かった、革が良かったなんてのはよく聞く話ですが、これを見るにそれもうなずけます。

 

 この美しさのためなら、1000円など…

初のイギリス製にして初のグッドイヤーウェルト。何となくいつも以上に大事に履かねばならないような、そんな厳かな気持ちです。